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ニュース / 世界重要トピックス
燃料電池用電極触媒の薄膜材料実現にブレークスルー 
2008年12月03日

九州大学、高輝度光科学研究センターと東京工業大学は共同で、将来の燃料電池用電極触媒の薄膜材料として有力視される、原子層オーダーで有機分子と無機分子が積層構造で結晶性を有する多孔性配位高分子のナノハイブリッド薄膜の合成に世界で初めて成功した。

これは、九州大学大学院理学研究院化学部門の北川宏教授、金井塚勝彦助教、JASRI利用研究促進部門の坂田修身主幹研究員、春木理恵協力研究員と東京工業大学大学院総合理工学研究科の吉本護教授らの共同研究による成果である。

イオン伝導性材料の1つとして挙げられる「-ルベアン酸(※2)銅」という-錯体(※3)は-プロトン伝導性(※4)が高く、燃料電池用の電極触媒の材料として役立つと考えられてきた。しかし、ルベアン酸銅は一般に-アモルファス(※5)材料であるため、構造の均一性の点から-デバイス化(※6)には適していなかった。

今回、上記研究グループは、ルベアン酸と銅イオンを用いて、独自に考案したボトムアップ法により、結晶性の-有機無機ナノハイブリッド膜(※7)を作製し、-大型放射光施設SPring-8(※8)の高輝度シンクロトロン放射光(表面界面構造解析ビームラインBL13XU)を用いて、-表面X線回折法(※9)により調べ、層間および層内において錯体が原子層オーダーで一定周期に配列している、すなわち結晶性の膜が得られることを見出した。

今回の研究成果は、燃料電池用電極触媒のみならず、有機エレクトロルミネッセンス素子やトランジスタなどのデバイス作製にも貢献する新たな材料合成法を提供するものと期待される。

本研究は、独立行政法人 科学技術振興機構(JST) 戦略的創造研究推進事業 チーム型研究(CREST)における研究領域「ナノ界面技術の基盤構築」の研究課題「錯体プロトニクスの創成と集積機能ナノ界面システムの開発」(研究代 表者 九州大学大学院理学研究院 化学部門 北川 宏教授)、及び、SPring-8の利用研究課題として行われたもので、本研究成果は、原著論文Journal of the American Chemical Societyの2008年11月26日号に掲載される予定だ。


《用語解説》

-※1.多孔性配位高分子

金属イオンと有機配位子(※12)が交互に結合することによって生成する配位高分子の中で、ジャングルジムのような空間を持った配位高分子のことをいう。

-※2.ルベアン酸

ジチオオキサミド。アミノ基(-NH2)と硫黄(S)を含んでいる有機酸の一種。

-※3.錯体

重金属の原子やイオンに、配位結合により種々の分子や負イオンが結合したものをいう。電子対の供与体(ドナー)と受容体(アクセプター、金属元素)から成る。配位化合物ともいわれる。

-※4.プロトン伝導性

物質内では、電場の作用のもとに電荷が移動して電流が現われるが、このとき電気を運ぶキャリアが電子ではなく、水素原子核(陽子、プロトン)の場合をいう。

-※5.アモルファス

結晶構造がくずれ、原子の配列には全く規則性はないが液体の流動性も示さないような固体状態をー般に非晶質(アモルファス)という(無定形質ともいう)。 構造論的に粘性率の非常に大きい過冷却液体とみなされることがあり、融解、凝固が一定の温度、圧力のもとにおこらず、その変化が連続的になる。その典型的 な例はガラスである。金属、半導体、磁性体、高分子固体など各種の固体に非晶質が出現する。

-※6.デバイス化

何らかの特定の機能を持った電子部品を一般にデバイスと呼ぶ。ここでは、ナノ材料を基に電子部品を作製することを指す。

-※7.有機無機ナノハイブリッド膜

ナノメートルレベルにおいて、有機分子と無機分子を混合させて、それらが交互に積層した薄膜。

-※8.大型放射光施設SPring-8

独立行政法人理化学研究所が所有する、兵庫県の播磨科学公園都市にある世界最高の放射光を生み出す施設で、その管理運営はJASRIが行っている。 SPring-8の名前はSuper Photon ring-8GeVに由来。放射光とは、電子を光とほぼ等しい速度まで加速し、電磁石によって進行方向を曲げた時に発生する、細く強力な電磁波のこと。 SPring-8では、この放射光を用いて、ナノテクノロジー、バイオテクノロジーや産業利用まで幅広い研究が行われている。SPring-8は日本の先 端科学・技術を支える高度先端科学施設として、日本国内外の大学・研究所・企業から年間延べ1万4千人以上の研究者に利用されている。

-※9.表面X線回折法

結晶表面、あるいは、結晶の表面近傍層の原子配列構造を決定、あるいは、評価するため、結晶表面、あるいは、結晶の表面近傍層からの回折強度を測定する方 法である。その強度は結晶内部(バルク)からの回折散乱強度に比べて、約10の−8乗と桁外れに弱いため、測定には、通常、SPring-8のような高輝 度放射光を必要とする。また、結晶内部からの散乱がバックグランドとなるため、そのバックグランド強度をできる限り排除するため、入射X線と試料表面のな す角度を所望の角度になるよう正確に制御するなど、工夫を凝らした測定配置を用いる。

-※10.配位高分子材料

金属イオンと有機配位子が交互に結合することによって生成する配位高分子を、何らかの目的で応用展開する際に、この配位高分子を配位高分子材料と呼ぶ。

-※11.バルク

バルクとは物質の表面や界面を除いた物質本体を指す。薄膜、物質の表層部や複数の物質の結合部である表面や界面は、バルクでの原子の並びがそこで途切れ、原子配列が変化するため、バルクとは物理的にも化学的にも異なる性質を持つ。

-※12.有機配位子

錯体の中心原子に配位結合している原子団のうち、炭素化合物であるものをいう。配位子は配位原子数によって単座配位子、二座配位子、三座配位子などと呼ばれる。

-※13.out-of-plane(面外方向)測定

試料表面に垂直方向(すなわち面外方向)の原子配置に関する情報を得るための測定法である。回折を生じる結晶面の法線方向が試料表面と角度をなす配置を用いる。

-※14.in-plane(面内方向)測定

試料表面に平行(面内方向)方向の原子配置に関する情報を得るための測定法である。試料表面に垂直な結晶面からの回折を測定する。入射X線、出射X線とも に試料表面に対して全反射臨界角 程度の微小角になる配置を用いる。普通用いられる波長1 ナ 程度のX線の場合、全反射臨界角は0.1°程度である。

-※15.溶液法

物質を溶解させる媒体には有機溶媒と水があり、これらを一般に溶媒と呼び、この溶媒の中に物質を溶解または分散させて行う反応を総称して溶液法と呼ぶ。

-※16.バインダー

置換不活性な基板表面を有機分子などで修飾することで、置換活性な表面へと変化させることができる。この置換活性な表面に種々の物質を固定することができ、その基板と物質の間に挟まれた有機分子をいう。

情報源:高輝度光科学研究センター




































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